ギルド(guild)は、中世ヨーロッパの都市における商工業者の同業組合。同業者の相互扶助や統制にあたった。
ロールプレイングゲームにおいては、「冒険者」への依頼を「冒険者ギルド」がとりまとめて行うことが多い。
CardWirthとギルド
groupAskによるシナリオ中、「ギルド」が明示的に記されるのは、「盗賊ギルド」だけである。
来歴
英語ではギルドguild、ドイツ語ではツンフトZunftという。同種のものであるが、日本では商業者の組合をギルド、手工業者の組合(手工業ギルド、同職ギルド)をツンフトと呼び分けることがある。
同業組合の発祥は商業者のギルドの方が古く、中世においていちはやく富を蓄積した遠距離交易商人たちが商人ギルドを組織し、都市の自治を獲得した。手工業者の組合は商人ギルドにならって結成された。13世紀末以降、自治都市(特にドイツ)では、市政を独占していた大商人と手工業ギルド(ツンフト)との間に紛擾がおこった(ツンフト闘争)。失敗する例もあったが、手工業者も市政に参加することになった。
中世において、徒弟制と組み合わされて運用された。ギルドは「親方」身分の者によって構成されて、徒弟・職人の認定に当たり、知識や資格を独占した。手工業に関していえば、技術の継承と洗練に役立った面と新技術の発展を阻害した面がある。
中世日本における「座」や、江戸時代の「株仲間」がこれに相当する。「フリーメーソンリー」は元来中世ヨーロッパの石工職人の互助組合である。現代の日本でも、「相撲界」や「伝統芸能界」、「やくざ」や「学会」などが、職能の占有・知識の囲い込み・徒弟制などといった性格を持つギルド的集団であるといえる。