奇塊

奇塊

作者

発表

1998/08/29 公開 [Ask]

	草創		1.20前期				1.20後期				1.28一期					1.28二期
98	－	99	－	00	－	01	－	02	－	03	－	04	－	05	－	06	－	07	－

入手

サイト

ギルド

Vector

『奇塊』（きかい）は、groupAskシナリオのひとつ。齋藤洋氏が制作した探索シナリオである。

概説

groupAskのNPCの中でも強烈な個性を持つダスキン・モップが登場する。コミカルな色彩の強いシナリオである。「リューンの下水道」「旧文明」「ビホルダー」の初出。

なお、CardWirthの雑誌収録が盛んに行われた時期、本作は収録がされなかったと言われている。某土下座衛門事件の影響なのか、某100番100番企業への遠慮なのかは定かではない。

リューン清掃局調査班のダスキン・モップからの依頼。「リューンの国営施設」である下水道で問題が発生したため、生存力に長けた冒険者の助力が必要という。

下水道に何らかの問題が発生したらしく、下水が逆流しているため、その原因を突き止め解決する。下水道内にはラットやパイソンなど、とかく面倒な生物も住み着いている。報酬として1200spが提示される。

「清掃局」という機構や「公務員」の存在、「国営施設」という表現から、リューンの政治体制を推測するシナリオ制作者もいる。

ダスキン・モップ: 本件の依頼人。リューン清掃局調査班に属する公務員。「ひょろりとした身体付きの見るからに頼りない青年」と描写されている。口癖は「ビンゴ！」。

リューン: ダスキンによれば、西方諸国では他に例を見ない、下水施設の完備された街。そもそもリューン自体が「旧文明の都市の遺跡を利用して建設された都市」だという。
下水道: 「国営施設」とされる。ダスキン曰く、「街の地下には下水道が縦横無尽に走り、その複雑さと広さは迷宮と呼ぶに相応しい。あんまり複雑過ぎるんで未だに正確な地図も出来てないくらいさ」。清掃局員すら「年に何人か行方不明になるくらい」だという。内部はいくつかの区画に分かれているらしい。下水道はリューンの都市創設以前からあった旧文明都市の遺跡であり、その深奥部には旧文明の遺跡があるとされている。

清掃局: 年に何人かが「職場」で行方不明になるという物騒な公共部門。安全のため冒険者を雇うことは経費で認められている。内部に「調査班」という班があり、ダスキンはこれに属している。

旧文明: 本作で「旧文明」がはじめて提示された。本作に示された「古代」は、高度な文明の存在を示唆している。ただし、それが高度な魔法に基づく文明なのか科学技術に基づく機械文明なのかは解釈が分かれる。「古代」から冒険者たちの「中世ファンタジー世界」に至る歴史も明示的に設定されていない。

風呂: 結果によっては、「風呂に入りたい」という冒険者のセリフがある。また、宿の亭主から「ちょっと待ってろ。今、バケツに水汲んでくる」というセリフを聞くこともある。

「下水道」ダンジョンは、エリアを連ねたシンプルな形式の設計となってる

旧文明の遺産という形で、現実における現代の科学技術の成果を登場させたことは、CardWirthに「なんでもあり」の方向性を決定付けたといえ、その意味で重要な作品であると言える。