冒険者ソング(ぼうけんしゃソング)は、bomu氏『音の鳴らないオルゴール』(2004年3月)に登場する「冒険者なら誰でも知ってる卑猥な変態ソング」。また、それを広めようとする「変態的クロスオーバー企画」の名。
設定とクロスオーバー
歌詞についてはbomu氏『音の鳴らないオルゴール』附属文書"ReadMe_3rd.txt"を参照のこと(vectorで入手可)。「広めてください」との要請が書かれているが、なにぶんお下劣で野蛮な猥歌なので、あらゆる年齢性別の読者を想定する健全かつ明朗な本用語集では応えられない。逐語解説とか無理だってば。
その歌は冒険者の結束力を高めるが、歌詞は一般人を戸惑わせるのに十分である。
シリアスなシナリオで重くなりがちな場面を急緩和させる、コミックリリーフ的な用いられ方をする例がある。
- bomu氏『音の鳴らないオルゴール』
歌詞中に出てくる「アタトゥ・ルジア」は、ブイヨンスウプ氏『竜殺しの墓』に登場する、悪名高き魔術師である。
来歴
映画『フルメタル・ジャケット』の「軍曹ソング」
歌詞の元ネタは、通称「軍曹ソング」である。
ベトナム戦争を題材にした映画『フルメタル・ジャケット』(スタンリー・キューブリック監督、1987年:日本公開1988年)で、海兵隊訓練所のハートマン軍曹(リー・アーメイ)が新兵に行軍訓練をさせながらこの歌を歌わせている。その旋律はシミュレーションゲーム『ファミコンウォーズ』(任天堂、1988年)とその後継シリーズのCMソングとしても知られる(CM自体が『フルメタル・ジャケット』のパロディである)。「♪ファミコンウォーズが出ーるぞー」とか「♪母ちゃんたちには内緒だぞー」と言えば、ああなるほどとわかるのではないだろうか。
新兵訓練所の描写、ことにハートマン軍曹役のリー・アーメイによる迫真の演技(実際に軍隊で教練指導官をした経歴を持つ)から、映画『フルメタル・ジャケット』は日本でも人気作となり、一部でカルトなファンを生み出した。新兵に罵詈雑言を叩きつける軍曹が注入するこの歌の原詞も当然ながらえげつなく猥雑であり、日本語訳もそのえげつなさを余すところなく伝えている。そして残念ながら「冒険者ソング」も、「軍曹ソング」のえげつなさをそのまま伝えているのである。
「軍曹ソング」のそのまた起源
Wikipedia
◇英語版「Military cadence」
米軍には military cadence と呼ばれる一群の歌がある。行軍の際に一人の兵士が先唱し、残る兵士が追随する形で歌うことによって、集団の歩調を揃えるとともに仲間同士の一体感を養うものである。日本の「木遣り歌」同様、一種の「労働歌」であると言える。「軍曹ソング」の旋律も、そうした military cadence の一つとして、口承で伝えられてきた。
自然発生した多くの「歌」がそうであるように、歌い手たちがアドリブで自由に歌詞を乗せたり、節回しを変えていったりしたため、歌には数え切れないバリエーションが生まれた。軍隊という男社会ではなおさら当然のことながら、そこには猥雑な歌詞も生まれてくる。「軍曹ソング」のえげつない歌詞も、そうした変種の一つとして生まれてきたものである。
Wikipedia |
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◇英語版「Military cadence」 |
米軍には military cadence と呼ばれる一群の歌がある。行軍の際に一人の兵士が先唱し、残る兵士が追随する形で歌うことによって、集団の歩調を揃えるとともに仲間同士の一体感を養うものである。日本の「木遣り歌」同様、一種の「労働歌」であると言える。「軍曹ソング」の旋律も、そうした military cadence の一つとして、口承で伝えられてきた。
自然発生した多くの「歌」がそうであるように、歌い手たちがアドリブで自由に歌詞を乗せたり、節回しを変えていったりしたため、歌には数え切れないバリエーションが生まれた。軍隊という男社会ではなおさら当然のことながら、そこには猥雑な歌詞も生まれてくる。「軍曹ソング」のえげつない歌詞も、そうした変種の一つとして生まれてきたものである。