ダンジョンズ&ドラゴンズは、米国で制作された(テーブルトーク)ロールプレイングゲームの嚆矢。略称D&D。代表的なTRPGとして日本でも人気を博した。CWもその影響を受けている。
1974年にゲイリー・ガイギャックスによってデザインされたこのゲームは、『指輪物語』の影響を受け継いだ「中世ファンタジー」の世界で、さまざまなキャラクターを組み合わせたパーティを結成してダンジョンを探索し、リドルを解きながらミッションを達成するゲームのルールを設定したものだった。その世界観やゲーム進行方式などは『Wizardry』(1981年)等のコンピューターRPGに繋がった。
日本でも70年代から原英語版に挑んだプレイヤーがいたが、1980年代にはコンピュータ雑誌などで紹介され、広く知られるようになった。当初の制作販売元はTactical Studies Rules(TSR)社。1997年に Wizards of the Coast(WotC)社がTSR社を買収して以降、同社より販売されている。
日本では「新和」が1985年に正規の翻訳出版を行った。その後(1993年時点で)メディアワークスに翻訳出版の権利が移行したが、TSR社買収により1998年には契約が打ち切られた。2002年以降はホビージャパン社が日本語版の制作販売を行っている。ルールシステムは幾度か改訂されており、系譜は複雑である。