口調(くちょう)は、言葉の話し方。CardWirthでは、セリフコンテンツの機能としてクーポンの所持状況によって異なるセリフを話させることができ、これによってPCの話し方、ひいては性格を示すことができる。PCが固定されておらず、老若男女不特定であるCardWirthならでは重要になるシステムと言える。
口調分け
キャストに性別や年齢などのクーポンの付与が可能になったのはエンジンver.1.13から、「セリフコンテンツ」機能が実装されたのはエンジンver.1.14からであり、このため最初期のシナリオには口調分けはなかったという。黎明期のシナリオはエンジンの開発に伴い改訂が繰り返されている。
groupAskシナリオでは、1作を除いて全て男女口調の2種類に分けられている。唯一の例外である『見えざる者の願い』(倉貫氏)は、そもそもPCにセリフがない。
2002年9月頃に行われた月香るな氏の調査によれば、口調分けの平均は2.55個[註1]。性別クーポンに応じた男性口調・女性口調の2種類の口調分けに加えて「丁寧口調」が入ることが多く、そのほか作者の趣味や冒険者観・シナリオ制作の余力に応じて「子供口調」「老人口調」「粗野口調」「武人口調」などが入ることがある。
複雑な口調分けを持つシナリオとしては、「ペルソナシステム」を用いた如月真問氏の諸作品がある。
口調クーポン
PCのイメージに近いセリフをしゃべらせたいというプレイヤーの欲求、あるいはプレイヤーのイメージを掴む手がかりを得たいとする作者の欲求は、クーポンをその道具として使うに至った。
たとえば丁寧口調で話すPCの識別に特徴「_上品」を用いるということが行われたが、これには一部批判もあった。このため、ユーザーのイメージを的確に示し、それを作者が汲み取ることができるようにする「口調クーポン」の試みが行われている。
関連記述
- ◇旧CWUN過去ログ1014番ツリー「統一クーポンユーティリティの提案」(1999年3月)
- ◇旧CWUN過去ログ1046番ツリー「年齢や性別の違い」(1999年3月)
- ◇旧CWUN過去ログ7887番ツリー「台詞は性別による変化だけで十分ですか?」(2000年9月)
- ◇旧CWUN過去ログ9972番ツリー「口調、性格サンプル募集」(2000年12月)
註