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印象に残ったシナリオ


今まで特に印象に残ったシナリオを列挙いたします。もちろん私は、公開されているシナリオを網羅的にプレイしたわけではありませんし、ここに挙げた以外にも多くのすぐれた作品があります。

私はどちらかというと小説を読む感覚の延長でプレイしています。PCに感情移入できたり、冒険者たちの生活する世界の息遣いが感じられたりできると、印象に強く残ります。

次に掲げるのは、シナリオ制作者として「目指したい」、あるいは「とてもかなわない」と思ったシナリオと言い換えてもいいかもしれません。


総合力のある読み物系長編シナリオでは、「アモーレ・モーテ」(Fuckin'"S"2002さん)、「碧眼の瞳」(SADAさん)など。脚本(ストーリー展開・文章表現)・演出(視覚表現・聴覚表現)とも圧倒されてしまう作品です。ふと「CardWirth」であることを忘れてしまうようなこうした作品を、一作は作りたいものと考えます。

探索や戦闘を主眼とした長編作品では、「城砦都市キーレ」「竜殺しの墓」(ブイヨンスウプさん)、「風の回廊」(ABC さん)などが印象に残ります。雰囲気づくりにすぐれ、長いシナリオの中でプレイヤーを飽きさせません。先へ先へと進みたくなります。「城砦都市キーレ」の蛮族との死闘、「竜殺しの墓」の最終戦闘、「風の回廊」の対怪鳥戦など、戦闘とそこに至る過程の盛り上げの巧みさに、作者さんのこだわりを感じます。

雰囲気作りに優れた読み物系短〜中編作品では、「岐路」(兎肉さん)、「人生という名の冒険」(テイルさん)など。演出面な派手さはない(少ない)ですが、そのぶん渋い文章表現や物語運びに魅了されます。「カルガランの灯火」(SADAさん)、「フローラの黒い森」(annさん)は、絵本を読むような雰囲気にセンスのよさを感じます。「魂の色」(ZER0さん)はあたたかい人の情を、「子供狩り」(柚子さん)は人の狂気を描き、いい雰囲気を出していました。

私もシナリオ作者として、読み物寄りで短めのシナリオを多く作っていますので、“同業他社”さんの動向がどうしても気になりますし、印象が残ることが多いです。

技巧を尽した戦闘シナリオの中では、「見参!東方武芸団」(古山シウさん)。カードワースの機能をフル活用したギミック全開なシナリオです。CardWirthをやり始めた頃に出会い、強烈な印象が残っています。「十三の魔女の話」(Pabitさん)は雰囲気も素晴らしいですが、実のところ未クリアです。技術的方面は私の苦手な分野ではありますが、学習したいものです。

(最終調整 2005/03/05)

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