拾穂文庫第一分室CardWirth史年表用語集【か】

学園バリアント

CardWirth ver.1.20 宿画面
学園バリアントの「学園」画面
※画像内素材:(c) 引田氏、ぐったりにゃんこ氏

学園バリアント(がくえんバリアント)は、じぇんつ氏が開発したバリアントエンジン。「現代学園ものバリアントエンジン」とも記されるが、もっぱら「学園バリアント」で通っている。

2006年2月にテスト版が公開された。2008年3月末現在の最新版は2007年4月1日版で、テスト版との位置づけが継続中である(以下の叙述はこの版に基づく)。

「冒険者の宿」は「学園」に、「依頼」は「噂」に置き換えられる。PCは、ある学園に所属する教員や生徒として、学校内外の種々の出来事に遭遇することになる。

もともとはじぇんつ氏のサイトで公開されていたが、こちらは閉鎖されている。紅月せな氏が公開しており、こちらで入手可能となっている。

 → 紅月せな氏《きたまくら。の隠れ家》

特徴

学園バリアントの世界は「基本的に人間以外の異種族や妖怪、モンスターの類、魔法などの非科学的なものは存在しないか 極端に珍しいもの」とされている。「sp」は「スペシャルパワー」への読み替えがおこなわれており、「貨幣」としてではない使われ方も提示されている(たとえば、spを消費して展開を有利に導く)。スキルの価格も従来の多くのシナリオの価格体系と異なっているほか、システム周りの用語の一部に改変が加えられている。通常エンジンとの互換性・連続性には欠けるところがあるが、「CardWirthエンジンを利用した別のゲーム」としての「バリアント」の方向を志向しているものと言える。

じぇんつ氏によって、「4つの高校、3つの中学校、2つの小学校」からなり「エリートコースに乗るクラスや九九からやり直すクラス」までが共存する、少年漫画に登場するような「巨大学園」が舞台として提示されているが、これはむしろ各作者の裁量を担保するもの(担任や役職や部活動の状況など、設定の共有を強要しないためのもの)と考えてもよさそうだ。「宿の亭主」に相当するようなキャラとしてはじぇんつ氏によって養護教諭(保健室の先生)が提示されており、「学園」の「大体の位置」として「龍雲寺市から二駅ほどのやや閑散とした町『谷部町』の外れ」が一応設定されている。現時点(2007年10月)で学園バリアント向けに開発されたシナリオも出ているが、まだ少ない。

用語の互換性

通常エンジン(中世ファンタジーI型)と比較して、フォルダ名や用語に変更点がある(他バリアントエンジンとの関係はバリアントエンジンの項目を参照)。

実行ファイル名フォルダ名
エンジンエディタ宿シナリオデータ
通常CardWirth.exeCardWirthEditor.exeYadoScenarioData
学園S_C_Wirth.exeSchoolWirthEditor.exeheyaRumormilD_S1

素質名特殊型名
通常標準型万能型勇将型豪傑型知将型策士型無双型天才型英明型凡庸型英雄型神仙型
学園標準型万能型根性型熱血型理性型秀才型無双型天才型英明型努力型超人型神仙型

宿冒険者依頼通貨単位
通常冒険者の宿新規宿冒険者冒険者1パーティ貼紙冒険sp
学園学校、学園新学園仲間キャラ1パーティ噂話探索sp(スペシャルパワー)

同梱シナリオとリソース等のサポート

じぇんつ氏のサイトで配布されているエンジン・エディタには、技能配布シナリオ『放課後のひと時』と短編シナリオ『ブルマドロを探せ』が附属している。このほか、じぇんつ氏サイトでは、通常エンジン・探偵バリアントとの間の称号互換のためのユーティリティシナリオ『つながる世界』が公開されている。

じぇんつ氏のサイトに学園バリアント向けシナリオの情報がある。

学園バリアント向けクーポン配布シナリオとして、夜狐氏『学生証発行』がある。

沿革

2006年2月4日テスト版公開。

関連項目

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