学園もの
- カテゴリ:シナリオのジャンル
- 最終改訂:
学園ものは、小学校から高等学校(ときに大学を含む)までの学校を舞台にしたドラマ・小説・漫画などの総称。「青春もの」と重なることが多い。閉鎖的社会たる学校における同級生との人間関係(恋愛・友情・ライバル関係等)が物語の中心となり、このほか教師をはじめとする年長者や、親や家族との関係が描かれることもある。「学園ラブコメ」「学園バトルもの」などのサブジャンルがある。
(擬似)現代日本の学園を舞台にしたシナリオに特化したバリアントエンジンとして、じぇんつ氏「学園バリアント」がある。
CardWirthと学園もの
CardWirthは一応は「中世ファンタジー世界」から出発しているため、「中世」を重視して教育制度が「現代」とは異なるという見解がある。一方、「ファンタジー」を重視すれば魔法学校等の設定も可能である。統一した見解がないため、詳細な設定は各シナリオ作者に委ねられている。groupAsk作品に登場する学校では「魔道学院(魔導学院)」が著名(ほかに「魔法学院」という名称の学校がある)だが、「学園もの」というべきシナリオは存在しない。
また、PCが「冒険者」であるという性質上、「学園もの」を「学園もの」たらしめる学生・生徒間の緊密な人間関係の中に入りにくいという問題がある。長編化・連作化により問題の解消が可能とも言える。
草創期のシナリオには、青居ツバサ氏「アキッドセルア小学校」シリーズ[註1]、パニュルジュ氏の『学園祭を守れ』(1998年11月、私立「メイヤー学園」)など、学園を舞台にした作品があるが、『学園祭を守れ』は一般的な「学園もの」をパロディ化した作品である。いわゆる「学園もの」の実現は『押忍!男虎闘塾』(1999年2月)まで俟たなければいけないのかもしれない。
おもな関連シナリオ
- 古山シウ氏『押忍!男虎闘塾』(1999年2月)
註
- [註1] 『わたしのともだち』(1998年11月)ほかに登場。アキッドセルアの街にある私立の小学校。共学のつもりだったが、シナリオの上では事実上女子校になってしまったらしい。《CW大辞典(初代)》「アキッドセルア小学校」の項、作者青居ツバサ氏の記述による。初代大辞典には本作関連項目が散見される。