『押忍!男闘虎塾』(おす!おとこじゅく)は、古山シウ氏が1999年2月に発表した1人用技能取得シナリオ。
概説
サイトの記述によると「『努力・友情・勝利・侠気(おとこぎ)』の修行シナリオ」。「リューンの森」に所在するミタジマ・ヘイシチロウの私塾「男闘虎塾」に入塾し、修行(判定やミニゲームなど)をクリアすることで、素手で闘うための技「ミタジマ流喧嘩拳術」10種の技能を修得する。
本作は導入部にあたる「漢と漢が出会う時」と本編「押忍!男闘虎塾」からなり、シナリオ2本が同梱された形でダウンロードできる。ストーリー内容からも「修行」内容からも筋肉派向けの作品である。なお、「漢」であることと「男」であることは別と解釈されるのか、女性PCでのプレイも可能である。ただし、若干の描写には目を瞑る必要がある。
シナリオタイトル、塾生の“学年”を示す「一號生」などの表記、塾長「ミタジマ・ヘイシチロウ」の設定に見られるとおり、漫画『魁!!男塾』のパロディ色が濃く、その他『週刊少年ジャンプ』のいわゆる「黄金期」(1980年代後半〜90年代初頭)に見られるようなバトル漫画を思わせる。また、名称の一部はジャニーズ事務所所属のアイドルグループ「男闘呼組」(1985〜1993年)をネタにしているかもしれない。
内容
ストーリー
「男闘虎塾は君を待つ」。宿に出された体験入塾者募集の貼り紙を見ていた冒険者は、モヒカン頭をした筋骨隆々の男臭い男(モヒカン先生)に声を掛けられる。「武道の修練を通して心身両面から鍛え上げ、真の『漢』を育てる」というモヒカンの言葉に惹かれ、男闘虎塾への体験入塾のサインをした冒険者は、モヒカンの態度に一抹のうさんくささを覚える。しかし、喧嘩をふっかけてきたチンピラたちを拳でだまらせたモヒカンを見て、認識を改める。翌日、冒険者はリューンの森の男闘虎塾に出かけるのだった……。
設定と解釈
人物
- 冒険者
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本編は1名専用。「鉄のように頑健な体を持ち、マグマのような熱い侠気にあふれる」冒険者が推奨される。
- アオサ
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男闘虎塾一號生筆頭。入塾する冒険者と同学年であり、少年漫画で言うところの「強敵」と書いて「とも」と訓むポジション。キャストカード説明によれば「天性の格闘センスを持つ強者」。グラフィックでは学ランを着ているようだが、「変な服」呼ばわりされる。
- メッシュ
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先輩塾生。
- モヒカン先生
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師範。撃術を担当。
- カクガリ先生
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孔術を担当。
- ミタジマ・ヘイシチロウ
地理
- リューンの森
施設・組織
- 男闘虎塾
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リューンの森の中にある私塾。「異国風」(東方風)の木造建築が建ち並ぶ。「魔法は使うな、拳で語れ」「いかなる時も死力を尽くせ」という掟を持つ。このためシナリオ内では魔法の使用が無効化される。アオサ曰く「男闘虎塾は、誰よりも強くなりたい、そして、この世に自分より強いヤツがいることが許せない、そんな連中の集まりだ。理屈や道理は通用しない。ただ拳でしか語り合えない、そういう場所なんだ」。
用語
- ミタジマ流喧嘩拳術
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モヒカン曰く「無敵の格闘技」。
- 撃術
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拳で敵に打撃を与える、いわゆる拳法。筋力や敏捷度をベースとしている。
- 孔術
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カクガリ曰く、「肉体を巡る『螺旋の力』の流れを制御することにより、人体に眠る様々な能力を引き出す秘術」。体のあちこちにある「孔」を刺激することで、体力を回復させたり、精神を刺激したりする。つまり、秘孔を突いたりツボを押さえたりする術である。器用度や精神力をベースとしている。
- 襲學旅行
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男虎闘塾の行事である「襲學旅行」の対象として、メイヤー学園など、当時配布されていたいくつかの学園もののシナリオとのクロスがみられる。
おもな配布クーポン
導入部『漢と漢が出会う時』で手続きを行うことで「男闘虎塾体験入塾」が配布され、本編『押忍!男闘虎塾』が選択可能となる。
流派 | 男闘虎塾塾生 |
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流派 | 男闘虎塾 |
(修行終了時に配布) |
流派 | 第58代腕闘王 |
(イベントにより配布) |
流派 | ミタジマ・ヘイハチロウ |
(最終イベントにより配布。ミタジマの名を受け継ぐ) |
影響
本作の派生企画に「男闘虎宿」がある。
シナリオデータ
上述のとおり、導入部『漢と漢が出会う時』と本編『押忍!男闘虎塾』という2本のシナリオによって構成されている。配布は2本同梱となっている。
履歴
- 1999/02/13 発表 [RM]