東方(とうほう)もしくは東方世界(とうほうせかい)は、「西方世界」よりも東の地域に存在する別の文明圏としてしばしば登場する。ただし、用法にはいくつかのバリエーションがあり、指し示すものは一つではない。
使用例
「日本」類似の概念
「西方世界」=「西欧」・「西洋」と見立てた場合の、「日本」類似の世界を指す。日本刀や日本風剣術スキルなどを扱うNPCが「東方」出身というのはよくある設定である。一見無茶な「中世西欧風ファンタジーと日本の同居」は、コンピュータRPGの古典「ウィザードリィ」などにも見られ(侍や忍者が登場し、最強の武器が「村正」)、欧米のRPGにしばしば見られる伝統である。→ 日本文化
「東方武芸団」における「東方」はこの意味になる。
「東洋」類似の概念
「西方世界」=「西洋」と見立てた場合の、「東洋」・「東アジア」を「東方」とする。上掲の日本を除くと、実質的には「中国」類似の世界を指すことになる。 「東方から来た冒険者」がベトナム風だ、ということはあまりない。
西洋人の抱く「東洋」イメージを逆輸入したような、日本と中国が同居したような世界や、日本と中国とを混交した世界もある。「日本本土」「沖縄」「韓国」「中国」等、それぞれ少しずつ異なる建築様式を持つ文化圏の事物を背景写真素材として使っても、それほど目くじらを立てる必要はないのかもしれない。
「中東」類似の概念
「西方世界」=「ヨーロッパ」と見立てた場合の、「イスラム圏」類似の世界、あるいは日本で考えられる「オリエント」類似の世界を指す。
「東ヨーロッパ」類似の概念
「西方世界」=「西欧」「カトリック圏」と見立てた場合の、「東欧」や「正教(東方教会)圏」を指す。
おもな関連シナリオ
- 古山シウ氏『見参!東方武芸団』(2000年10月)