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◇「聖北教会」 |
聖北教会(せいほくきょうかい)は、多くのCardWirthシナリオに登場する宗教。冒険の舞台となる地域(西方世界)において、主流を占める宗教であるとされる。
概説
初出はgroupAsk(齋藤氏)『交易都市リューン』(1998年8月)。
その信仰について、groupAsk設定はほとんど触れられておらず、多神教か一神教かも不明である。多くのシナリオでは、現実の中世西ヨーロッパにおけるキリスト教(カトリック)になぞらえられ、一神教として想定されている。また、キリスト教同様にクリスマスやハロウィンのような行事が行われることがある。
機構についてもカトリックが参照されているようで、聖職者の位階としては「司祭」「司教」などが見られる。シナリオによっては、聖北教会のいくつかの分派(分裂して敵対的になっている場合も、友好的に共存していることもある)や姉妹宗教が設定されている(→ 聖南教会、聖西教会、聖東教会、聖海教会)。
現実の中世ヨーロッパのキリスト教では、「魔法」や「精霊」といった異なる思想や信仰・技術を、時には迫害したり、時には取り込んだりしている。CardWirthの世界にも「異端審問官」が存在するが、リューン市内に施設を並べる魔法使い(魔術師学連)や精霊信仰(精霊宮)、あるいは他の土着信仰と聖北教会がどのような関係にあるかはシナリオ作者の設定に委ねられている。このため、シナリオによって聖北教会の他の信仰に対する態度が敵対的であったり、寛容であったりすることがある。ただし、これらの食い違いも、聖北教会内の思想の多様性としてストーリーに回収されることがある。
聖北教会に対立する宗教としては、クドラ教が知られている。
設定と解釈
groupAskによる設定
齋藤氏『交易都市リューン』では、治癒・護身系の技能を扱う「聖北教会」に以下のような説明が付されている。
西方一帯に多くの信者を有する最大の宗教団体、聖北教会のリューン支部。平和を目的とした護身用の技能として、僧侶系の呪文技能を販売する。
ストーリーへの登場は倉貫氏『墓守の苦悩』(1998年8月)が最初となる。「カルバチア支部」の司祭・デュソーは「白いローブ」を着ていることから「聖北教会の司祭であることが一目で分かる」という設定が用いられており、確かにデュソー司祭のグラフィックは白い法服となっている。ただしこの設定はその後あまり用いられなかった。
齋藤氏『教会の妖姫』(1998年9月)では、より詳細な状況が推測できるようになった。聖北教会のトップには「法皇」がおり、「法王庁」がある(用字の相違は原文ママ)。教会組織は「治外法権」であり、「教会内での事件は全て国の法によらず、教会の法によって裁かれる」「僧職にあるものの犯罪は全て教会の定める神前裁判で処理される」とある。また、この作品では「神官服」「神官戦士」というように、聖北教会の聖職者(僧職)は「神官」とも表記される。
ユーザーによる特徴的な設定
Fuckin'S2002氏は、『アモーレ・モーテ』『ミエナイトモダチ』などで、聖北教会の組織や、信仰と日課について、よりカトリックに近い形で言及している。
MNS氏は、『エルム司祭の護衛』において聖遺物をテーマとし、「御堂騎士団」を設定した。
DOLL設定
DOLL設定では、約500年前に「聖十字教会」が聖北・聖南・聖東・聖西教会に分裂して成立したとされている。